第五章 細胞のエネルギーを高めるマイナスイオン

 

 ミトコンドリアはエネルギーの生産工場                                   

 

マイナスイオン療法は、70年以上も前に高田蒔博士によって開発されたものです。 そう聞くと「古い療法だな」と思う人がいるかもしれません。 しかし、そのマイナスイオン療法が、最近になって注目されるようになったミトコンドリアの働きとも関わっており、効果という点では、新しいとか古いとかいうことは関係ないことがわかっています。 興味のある方たちのために、その点についても触れておきましょう。

私たちが生きて生活できるのは、約60兆の細胞が一つひとつ活動し連携して生命を維持していることは前述しましたが、その細胞の中にエネルギーを供給しているミトコンドリアという小器官があります。

細胞の活動に必要なエネルギーを産生し、体に必要なエネルギーの約95%をこのミトコンドリアが作り出しているのです。

私たちが食事をしたり、呼吸をしたり、手足を動かす運動のほとんどのエネルギーをミトコンドリアに頼っているのです。ミトコンドリアは細胞活動のエネルギー源となるATP(アデノシンミリン酸)を生み出す酵素が備わった「ミクロの発電所」です。

私たちが手や足を動かし運動するときに、筋肉が収縮するだけでも大量のエネルギーが必要となり消費されますが、この細胞に必要なエネルギーはATPが分解されるときに、発生するエネルギーが利用されているのです。

マイナスイオン療法では、酵素を活性化することもできるために、ミトコンドリア酵素群を活性化させるという側面も持っています。

 「ミトコンドリア」は、じつは細胞内の居候なのです                            

 

ミトコンドリアとは、人類が進化の過程で細胞内に取り込んだ微生物で、エネルギー源となるATPを産生する大切な役割を持っています。微生物であるミトコンドリアの遺伝子をさかのぼって行くと、17万年前にアフリカに住んでいた地球上の全人類の共通祖先として存在した別名「アフリカのイヴ」にさかのぼることができます。

ミトコンドリアは、独自のDNA(遺伝子)を持っており、それが酸素を利用してエネルギー作りに専念するようになり、細胞のひとつの小器官として現在ではなくてはならないエネルギーの発電所となって人間の体内で共生しています。

 

ミトコンドリアの活動は、私たちが日々食べる食物から栄養素と酸素を原料にして、膨大なエネルギーを作り出すことです。 私たちが毎日欠かさず食事をし、呼吸によって無意識に大気中の酸素を取り入れるのは、実はミトコンドリアのエネルギー作りを助けATP合成酵素(ATPアーゼ)に姿を変えさせて、生命活動の維持に利用するためです。 ミトコンドリアの数は、その細胞がどれだけのエネルギーを必要とするのかによって大きなバラつきがあります。

例えば、成人の場合は脳や筋肉、肝臓、腎臓などの細胞には、エネルギーの必要が高いので、一つの細胞の中に数百~数千のミトコンドリアが活動しております。

その他、特殊な卵細胞にはミトコンドリアが10万個前後も存在しております。免疫細胞の白血球の中のミトコンドリアは中心に対して放射線状に配列して多くのATPアーゼが存在しております。

免疫作用開始のとき、このATPアーゼ酵素が、マイナスイオン療法によって活性化されるとマクロファージ、リンパ球、T細胞、B細胞が強力に免疫を開始することが実験で証明されています。

それでは、私たちの体内の細胞の中にどれくらいのミトコンドリアが生存しているのでしょうか。

成人の場合、各細胞に平均200~400個活動しているので、ほぼ体重の10%になります。体重60kgの人ですと、約6kgのミトコンドリアが活動していることになります。

 細胞内部のミトコンドリア                                                       

 

小さな細胞の中に存在するミトコンドリアの中にはさらに、酵素の粒がぎっしりと詰まっており、この一粒一粒がエネルギーの源であるATPを生み出すのです。

ミトコンドリアはヒダ状のものが普通ですが、球状から長い楕円状、プリズム状のものもあります。このように、細胞種に応じて多様な形でエネルギーの発電器として細胞の中に共存しているのです。 

人類を構成している60兆の細胞が生命を維持し、その一つひとつの細胞の中に多くのミトコンドリアが共存して、酸素や栄養素を精密な化学反応を行いATPを作り出し、そのエネルギーが生命活動の維持に利用されていることがわかります。

しかし、人体の生命活動になくてはならないミトコンドリアも反面、あらゆる病気の原因物質である活性酸素の発生に深く関わっているのです。

ミトコンドリアは、細胞内でエネルギーを作る際に酸素を利用するのですが、そのうちの2%は、活性酸素に変化すると言われております。つまり、ミトコンドリアがエネルギーを作る過程で発生させた、余分な活性酸素は、強い酸化力によって自らを傷つけ、その一部を劣化させ、エネルギーの産生障害を引き起します。 劣化してしまったミトコンドリアはさらに細胞を傷つけてしまうという、私たちにとっては危険な存在になっています。 ミトコンドリア内部に発生した活性酸素が、ミトコンドリアを劣化させ、さらに外膜を超えて細胞質、さらに細胞核など、いろいろな部分に障害を与えてしまいます。

 マイナスイオン効果で元気が湧いてくる理由                                  

 

イオン療法の開発者である高田蒔博士は、世界的に有名なヤリイカの実験で、神経細胞がイオン効果で改善することを証明したということは前にも述べましたが、博士は、この研究論文の中でマイナスイオン効果で「特にヤリイカの神経の場合は、細胞膜内にあるミトコンドリア内のATPが活性化され、酵素反応の促進が生体の生理機能に与える影響が大きい」と、すでに細胞内のミトコンドリアの活動を理解し、細胞を活性化しているのはATP合成酵素(ATPアーゼ)でミトコンドリアがコントロールしていることも解明していました。

博士は、そのことを論文の中では「細胞を賦活改善」すると説明されています。

ATPアーゼの作用を促進することは、生理作用を強力にするという大きな作用を持つことになり、細胞の能動輸送、細胞成分の生合成、筋の収縮運動、刺激の伝達などに関係しています。さらに、全身に存在するATPアーゼの作用がマイナスイオンの効果で活性化されると体のどこかで疲労したり、損傷した細胞を活性化することで活性酸素の発生を抑え健康に導くということを、すでにその時に証明していたのです。

 

マイナスイオンの効果とは、細胞の賦活改善が基本的な治療法ですが、その細胞改善の基本は、実はこのミトコンドリアの活性とATPアーゼの産生と考えられております。

 

 

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